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理由がわかってアッと驚いた、「子供にしか見えない」広告

見ていて心が痛んでしまうのですが、理由がわかった時にあっとなってしまいました。

虐待から子供を守るために、シェルターを運営している団体から子供への「広告」が町中の誰にでも見えるパネルとして設置してあります。しかし「子供にしかみえない」一つの仕掛けがしてあるのです。

誰にでもみえるように設置してある、でも子供にしかみえない。理由がわかった時、心にグサリと刺さるものがありました。

見える傷、見えない傷

子供に対する虐待の多くは、悲惨なことに最も近い人物、親によるものです。きっと、虐待者である親とともに歩いているであろう子供「だけ」にみえる広告とはどのようなものなのか。動画を見ていただくと、ちょうど30秒あたりで種明かしがあります。

Lenticular

つまり、角度によって画像がかわるレンチキュラーシートを利用して、ちょうど10歳以下の子供の身長でしか見えない画像を作り出しているというわけです。そこには「君が虐待をうけているなら助けることができる」と大人には見えないメッセージが書かれているのです。

実に器用な作りをしていると思うのですが、むしろ私はこの広告で見るべきでないものを見てしまったような気さえします。

この「子供にしかみえない」という画像は、虐待に気づかない私達が見ていない現実の画像と考えることができます。そしてその画像が私達「大人」から隠されているのはなんという皮肉なのか。

この広告を見上げることは一つのきっかけにはなるでしょうけれども、それが親という絶対的な権威を子供に対してもっている存在の呪縛を断ち切ることにつながるのか…。私にはわかりません。

この広告の、大人にしかみえない部分には意味深な次の言葉が書かれています。「時として、児童虐待はそれを受けている子供からしか見えない」。

見える傷はもちろん、見えない傷を見過ごすことのないように、あるいは傷を及ぼす人間になりませんようにと、願わずにはいられません。

(via Child Abuse Ad Uses Lenticular Printing to Help Children While Remaining Invisible to Adults | Laughing Squid)

About the author

堀 正岳

堀 E. 正岳。2011年アルファブロガー・アワード受賞。Evernote ライフスタイルアンバサダー。ScanSnapアンバサダー。この他のブログに、Lifehacking.jpClimate+を運営しています。

著書に「理系のためのクラウド知的生産術」」(講談社ブルーバックス)、「Evernoteオールインワンガイド」(インプレス・共著)、「iPhone習慣術」(インプレス・共著)、「モレスキン 「伝説のノート」活用術」(ダイヤモンド・共著)、「情報ダイエット仕事術」(大和書房)

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